神奈川県医療福祉施設協同組合(略称:医療協)は神奈川県内の社会福祉法人や公益財団法人等の公益法人が経営する病院・診療所が医療と福祉の向上を目的に結成された協同組合です。
福祉医療施設が抱えている様々な課題に対し組合全体で取り組み、生活困難者のための「無料低額診療事業」を核とした福祉医療活動の向上と促進を目指しています。
理事長あいさつ
神奈川県福祉医療施設協同組合 理事長
林 泰広
私たちのまわりには貧困や孤独などの厳しい生活環境に直面している人たちがいます。このような人たちが病気になったときには、通常の医学的な治療だけでは元通りの健康な状態に回復できないことがあります。
世界保健機構(WHO)では、健康を「病気や弱っていないだけでなく、肉体的にも精神的にも社会的にも全てが満たされた状態」と定義しています。健康維持のためには、医学的に病気を治療するだけでなく、患者さんの病気の背後にある生活環境にまで配慮し、福祉の視点でサポートすることが大切です。
医療サービスに福祉の視点を取り入れて、包括的に支援する仕組みとして、「無料低額診療事業」という制度があります。社会福祉法に基づき、低所得者、要保護者、ホームレス、DV被害者、人身取引被害者など、生活困窮者と呼ばれる人たちを対象としています。「無料低額診療事業」では、生活困窮者が病気になった際に、一般的な医療を提供のうえ、診療費の減免などで経済的に支援します。さらに医療ソーシャルワーカーが、医療上・生活上の相談をもとにケースごとに対応し、地域包括支援センターや社会福祉協議会と協力して、公的な福祉制度につないで生活全般を支援します。このように医学的な治療に加えて、経済的支援と生活支援に積極的に関与することが、「福祉医療施設」の存在意義となっています。この事業は全国の約730施設で実施されていますが、神奈川県内にも多くの施設が「福祉医療施設」としてこの事業を展開しています。
神奈川県医療福祉施設協同組合(医療協)は、神奈川県内の「福祉医療施設」(組合員25病院・1診療所)の社会福祉事業の振興と経営の安定を目的に、昭和36年(1961年)11月に設立されました。当組合では福祉医療施設が直面するさまざまな課題に取り組み、神奈川県内の生活困窮者のために「無料低額診療事業」を中心とした福祉医療活動の向上と促進を目指しています。
理念・指針
活動理念
誰でも必要な医療・福祉サービスが平等に受けられる福祉医療施設を目指します。
活動指針
(1)福祉医療事業
- 福祉医療施設の存在意義の明確化
- 無料低額診療事業の確実な実施
- 生活困窮者への包括的な支援の推進
- 福祉医療事業への理解促進
(2)経営支援事業
- 共同購入の推進
- 経営資金貸付の充実
- 人材の確保、育成、定着
- 経営支援事業への理解促進
概 要
名称 | 神奈川県医療福祉施設協同組合(略称:医療協) |
代表者 | 理事長 林 泰広 |
所在地 | 〒221-0825 神奈川県横浜市神奈川区反町3-17-2 神奈川県社会福祉センター 5階 |
設立 | 1961年(昭和36年)11月28日 |
会員数 | 18法人(25施設・1診療所・8老健施設) |
会員の構成 | 社会福祉法第2条第3項第9号に規定されている無料低額診療事業を行う医療福祉施設及び生活保護法第41条2項の規定により認可された医療保護施設、日本赤十字社法にもとづく医療施設。 |
事業内容
- 無料低額診療事業の推進
- 組合員の取り扱う医療用器材の共同購入
- 組合員に対する事業資金の貸付
- 福祉医療共同事業
- 組合員の事業に関する経営及び技術の改善向上
- 組合員の福利厚生に関する事業
- 組合員の人材確保・定着に関する事業